夜尿症に小児鍼【小学生の施術について】

当院の小児鍼は①0歳〜年長さん、②小学生、の2種類あります。

今回は②小学生の小児鍼の施術についてご紹介いたします。

準備:Tシャツと短パン(学校の体操服で問題ありません)の、肘・膝から先がでる服でお願いします。

人見知りをする子供さんや病院嫌いの子供さんは、保護者のかたと向かい合うかたちで抱っこをしていただきます。小学3年生以上の大きい子供さんはベットに腰をかけた状態か、横になった状態で行います。

子供さんの夜尿症の原因ですが、①膀胱の内容量が大人よりも少ない、②尿意で目が覚めにくい、③冷え、④寝る前の水分摂取が多い、⑤尿量を調整するホルモンが少ない、といったことが複数かさなっていることがほとんどです。

小学校低学年のうちは仕方がないと言えますが、小学校高学年になってくると徐々におねしょに対して危機感が強くなってきます。なぜなら自然学校や修学旅行など、長期的に宿泊を伴う活動が増えてくるからです。

学校の先生にお願いして、夜の見まわりの際に定期的に起こしてトイレに行くよう促してもらったり、寝る直前にオムツを着用し朝それを処理するなど、いくつか対策することは可能ですが、小学校高学年ともなると「友達に知られないか」、「恥ずかしい」という気持ちが大きくなるのも事実です。少し脱線しますが、月経がはじまった子はまだその感覚に慣れないことから、失敗をしてしまうということもあります(小学校高学年から中学生に見られるパターンで、ほとんどが一過性と言えます)。

いずれにせよ、可能であるなら安心して夜間も過ごせるようになりたいと思うものです。

写真のような形状のささない鍼を用いて、年長さんまでの小児鍼と同様に皮膚表面に優しく刺激をあたえる鍼を行いつつ、お腹・背中・首・膝下の状態を特に整えるように施術します。

どれくらいで効果が出るかは、個人差によるので明確に示すことはできませんが、早いに越したことはありません。また、何度も成功していたけれども冬になったら逆戻りをしてしまうことも。ですので小学校3〜4年生くらいになったら、一度検討してみるのも一つではないでしょうか。